Google Meetの会議情報を見ていると、「その他の電話番号」という表示を見かけたことはありませんか?
「これって何?」「どうやって使うの?」と疑問に思った方も多いはずです。
実は、Google Meetには電話回線を使って会議に参加できる機能があります。ネット環境が悪い時や移動中など、パソコンやスマホのアプリが使えない状況でも、普通の電話から会議に参加できるんです。
この記事では、「その他の電話番号」の意味から、電話参加の方法、料金、注意点まで、初心者にも分かりやすく解説します。
Google Meetの「その他の電話番号」とは?

「その他の電話番号」とは、Google Meetで電話参加する際に表示される、複数の国や地域の電話番号を確認できるリンクのことです。
基本的な仕組み
Google Meetの会議情報には、電話で参加するための番号が表示されます。
通常、最初に表示されるのは米国(アメリカ)の電話番号です。
しかし、海外から参加する人や、より通話料が安い国内の番号を使いたい場合に、「その他の電話番号」をクリックすると、他の国や地域の電話番号が一覧で表示されます。
表示例
(US) +1 234-567-8900 PIN: 123 456 789#
その他の電話番号
「その他の電話番号」をクリックすると:
日本: +81-XX-XXXX-XXXX
イギリス: +44-XX-XXXX-XXXX
ドイツ: +49-XX-XXXX-XXXX
オーストラリア: +61-XX-XXXX-XXXX
...
このように、利用可能な国の電話番号が表示されます。
電話でGoogle Meetに参加する方法
それでは、実際に電話を使ってGoogle Meetの会議に参加する手順を説明します。
参加手順(基本)
1. 会議情報を確認する
Googleカレンダーの予定や、会議の招待メールに記載されている電話番号とPINを確認します。
2. 電話をかける
表示されている電話番号に、普通の電話と同じようにダイヤルします。
スマートフォンでも固定電話でも参加可能です。
3. PINを入力する
自動音声ガイダンスが流れるので、案内に従ってPIN(会議ID番号)を入力します。
入力後、「#(シャープ)」キーを押します。
4. 会議に参加完了
「1」を押すと会議に参加できます。
PINとは?
PIN(Personal Identification Number)は、それぞれの会議に割り当てられた識別番号です。
この番号を入力することで、正しい会議室に接続されます。
PINは会議ごとに異なるランダムな番号なので、セキュリティも確保されています。
日本の電話番号を使いたい場合
「その他の電話番号」をクリックして、日本の電話番号(+81から始まる番号)を探します。
国内の番号にかけることで、国際電話料金を避けられます。
電話参加機能の利用条件
Google Meetの電話参加機能は、誰でも使えるわけではありません。
Google Workspace限定機能
この機能はGoogle Workspace(旧G Suite)ユーザーが主催する会議でのみ利用できます。
無料のGoogleアカウントで作成した会議には、電話番号が表示されません。
利用できるプラン
- Google Workspace Business Standard
- Google Workspace Business Plus
- Google Workspace Enterprise Standard
- Google Workspace Enterprise Plus
- Google Workspace for Education
- Google Workspace Individual(一部機能)
参加者側の条件
会議の参加者は、Google Workspaceアカウントを持っていなくても電話で参加できます。
つまり、主催者がGoogle Workspaceを使っていれば、参加者は誰でも電話参加が可能です。
利用できる国・地域
電話参加できる国や地域は、契約しているプランによって異なります。
基本的に利用できる国
すべてのGoogle Workspaceエディションで、以下の国の番号を無料で利用できます:
- アメリカ(米国)
- カナダ
追加で利用できる国(一部プラン)
以下のプランでは、追加で多くの国の電話番号が利用できます:
- Business Standard以上
- Enterprise Standard以上
- Education Plus以上
利用可能な国の例:
- 日本
- イギリス
- ドイツ
- フランス
- オーストラリア
- シンガポール
- 韓国
- 台湾
- 香港
- インド
- ブラジル
- その他多数
Meet グローバルダイヤル
Meet グローバルダイヤルという有料オプションを追加すると、さらに多くの国からの電話参加が可能になります。
この機能を有効にすると:
- 米国・カナダ以外の国からも電話発信(ダイヤルアウト)ができる
- より多くの国の電話番号が選択肢として表示される
ただし、通話料金が別途発生します。
料金について
電話でGoogle Meetに参加する場合、通話料金が発生します。
基本ルール
1. Google側の料金
米国とカナダへの電話は、Google Workspaceの基本料金に含まれており、追加料金はかかりません。
それ以外の国への電話は、Meetグローバルダイヤルのサブスクリプションが必要で、通話時間に応じた料金が発生します。
2. 電話会社への料金
電話をかけた人には、通常の通話料金が発生します。
- 国内通話の場合:携帯電話の通話プランに応じた料金
- 国際電話の場合:国際通話料金
料金を抑えるコツ
- 自分の国の電話番号を「その他の電話番号」から選ぶ
- 通話料金が無料のプランを契約している携帯電話を使う
- 固定電話から市内通話料金でかけられる番号を選ぶ
誰が料金を負担するのか?
参加者側: 電話をかける際の通話料金(携帯電話会社への支払い)
主催者側(組織): Google Workspace側の電話サービス料金(該当する場合)
電話参加のメリット
電話でGoogle Meetに参加できることには、いくつかの利点があります。
1. ネット環境不要
インターネット接続がなくても会議に参加できます。
データ通信が不安定な場所や、Wi-Fiがない環境でも安心です。
2. パソコン不要
パソコンやスマートフォンアプリを開く必要がありません。
普通の電話さえあれば参加できるので、デバイスを選びません。
3. 移動中でも参加可能
車での移動中や電車の中など、画面を見られない状況でも音声だけで参加できます。
4. バッテリーの節約
ビデオ会議はバッテリーを大きく消費しますが、電話参加なら消費が少なくて済みます。
5. 通信トラブル時の代替手段
ネット回線が不安定でビデオ会議がうまくいかない時の緊急手段として使えます。
電話参加の注意点
便利な電話参加機能ですが、いくつか知っておくべき注意点があります。
1. 画面が見えない
当然ですが、電話参加では画面共有や資料を見ることができません。
音声のみのコミュニケーションになります。
2. ビデオが映らない
自分の顔や相手の顔も見えません。
参加者リストには「電話で参加中」と表示されます。
3. 一部機能が使えない
以下の機能は電話参加では利用できません:
- 画面共有の視聴
- チャット機能
- リアクション(挙手など)
- 字幕表示
4. 通話料金がかかる
前述の通り、電話会社への通話料金は自己負担です。
長時間の会議では料金が高額になる可能性があります。
5. PINの管理が必要
PINが他人に漏れると、部外者が会議に参加できてしまいます。
会議情報は慎重に管理しましょう。
6. 参加者の特定が難しい
電話で参加した場合、主催者側には「Private caller(非公開の発信者)」または電話番号のみが表示されることがあります。
誰が参加しているか分かりにくいため、会議開始時に名乗ることが重要です。
管理者向け:電話参加機能の設定方法
Google Workspace管理者は、組織全体で電話参加機能を有効・無効にできます。
設定手順
1. Google管理コンソールにアクセス
管理者アカウントでログインします。
2. Meetの設定を開く
「アプリ」→「Google Workspace」→「Google Meet」を選択します。
3. ビデオ会議の設定を編集
「Meetの動画設定」を開きます。
4. ダイヤルイン機能を設定
「ビデオ会議へのダイヤルインアクセスを許可します」のチェックボックスで、オン・オフを切り替えます。
既存の会議への反映
設定を変更しても、既存の会議には自動的に反映されません。
既存の会議にも適用したい場合は:
- カレンダーからMeetのリンクを一旦削除
- 予定を保存
- 再度Meetのリンクを追加
この手順で、新しい設定が反映されます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 無料のGoogleアカウントでも電話参加できますか?
A. いいえ、できません。電話参加機能はGoogle Workspaceの有料プラン限定です。無料アカウントで作成した会議には電話番号が表示されません。
Q2. 海外から日本の番号にかけられますか?
A. はい、可能です。ただし、国際電話料金がかかります。海外にいる場合は、その国の電話番号を「その他の電話番号」から選ぶことをおすすめします。
Q3. 固定電話からでも参加できますか?
A. はい、参加できます。固定電話、携帯電話、どちらからでも同じように参加可能です。
Q4. 電話参加中にミュートはできますか?
A. はい、できます。電話のキーパッドで「*6」を押すとミュート、もう一度押すとミュート解除になります。
Q5. PINを忘れた場合はどうすればいいですか?
A. 会議の招待メールやGoogleカレンダーの予定を確認してください。そこに必ずPINが記載されています。
Q6. 会議が始まる前から電話をかけても大丈夫ですか?
A. はい、会議開始の15分前から電話参加が可能です。ただし、主催者が入室するまでは待機状態になります。
Q7. 電話参加だけで画面共有はできますか?
A. いいえ、電話参加では画面共有機能は使えません。画面を共有したい場合は、パソコンやスマホアプリから参加する必要があります。
Q8. 途中から電話参加に切り替えられますか?
A. はい、可能です。会議中に「その他のオプション」→「電話を通して音声を使用」を選択すると、電話番号とPINが表示されます。
まとめ
Google Meetの「その他の電話番号」は、様々な国や地域の電話番号を確認できる便利な機能です。
この記事のポイント:
- 「その他の電話番号」をクリックすると、複数の国の電話番号が表示される
- 電話参加は普通の電話から会議に参加できる機能
- Google Workspace(有料プラン)限定の機能
- 参加にはPIN(会議ID)の入力が必要
- 米国・カナダの番号は基本プランで利用可能、他の国はプランによる
- 通話料金は参加者が負担(携帯電話会社への支払い)
- ネット環境がない時や移動中に便利
- 画面共有やチャットなど一部機能は使えない
ネット環境が悪い時や外出中でも、電話さえあれば会議に参加できるのは大きなメリットです。
緊急時の代替手段として、この機能を覚えておくと安心ですよ。
「その他の電話番号」を活用して、より柔軟にGoogle Meetを使いこなしましょう!


コメント