VSCodeでパッケージをインストールする完全ガイド|npm・pip・拡張機能

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「VSCodeでパッケージをインストールしたいけど、どうやればいいの?」
「npm installコマンドが動かない…」
「Pythonのライブラリをインストールする方法がわからない」

Visual Studio Code(VSCode)でプログラミングをしていると、さまざまな「パッケージ」をインストールする場面に遭遇します。しかし、「パッケージ」という言葉は状況によって異なる意味を持つため、初心者が混乱しやすいポイントでもあります。

この記事では、VSCodeで扱う3種類のパッケージインストール方法を、初心者にもわかりやすく詳しく解説します。

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  1. VSCodeにおける3種類の「パッケージ」
    1. 1. VSCode拡張機能(Extensions)
    2. 2. npmパッケージ(Node.js/JavaScript)
    3. 3. pipパッケージ(Python)
  2. 方法1:VSCode拡張機能のインストール
    1. 拡張機能のインストール手順
    2. コマンドパレットからのインストール
    3. 拡張機能のアンインストール
    4. おすすめの拡張機能
  3. 方法2:npmパッケージのインストール(JavaScript/Node.js)
    1. 事前準備:Node.jsのインストール
    2. VSCode内蔵ターミナルの開き方
    3. npmパッケージのインストール手順
    4. 新規プロジェクトの初期化
    5. パッケージのインストールコマンド
    6. インストールオプション
    7. パッケージの確認とアンインストール
    8. package.jsonからの一括インストール
    9. npmスクリプトの実行
    10. VSCode拡張機能「npm」の活用
  4. 方法3:pipパッケージのインストール(Python)
    1. 事前準備:Pythonのインストール
    2. Python拡張機能のインストール
    3. Pythonインタープリタの選択
    4. pipパッケージのインストール手順
    5. 特定バージョンのインストール
    6. requirements.txtからの一括インストール
    7. requirements.txtの作成
    8. 仮想環境(venv)の使用
    9. パッケージの確認とアンインストール
  5. よくあるトラブルと解決方法
    1. トラブル1:npm/pipコマンドが認識されない
    2. トラブル2:PowerShellでスクリプト実行がブロックされる(Windows)
    3. トラブル3:VSCodeのターミナルでnpm/pipが動かない
    4. トラブル4:パッケージのインストールは成功するが、importできない(Python)
    5. トラブル5:node_modulesフォルダが巨大になる
    6. トラブル6:pipでインストールしたパッケージが見つからない
  6. まとめ

VSCodeにおける3種類の「パッケージ」

VSCodeでの「パッケージインストール」には、主に3つの意味があります。

1. VSCode拡張機能(Extensions)

VSCode自体の機能を拡張するプラグインです。

例:

  • Live Server(HTMLのライブプレビュー)
  • Prettier(コード整形ツール)
  • Japanese Language Pack(日本語化)

インストール場所: VSCode内の拡張機能マーケットプレイスから

2. npmパッケージ(Node.js/JavaScript)

JavaScriptやTypeScriptの開発で使用する外部ライブラリです。

例:

  • React(UIライブラリ)
  • Express(Webサーバーフレームワーク)
  • Lodash(ユーティリティライブラリ)

インストール方法: npmコマンドをターミナルで実行

3. pipパッケージ(Python)

Pythonの開発で使用する外部ライブラリです。

例:

  • NumPy(数値計算ライブラリ)
  • Pandas(データ分析ライブラリ)
  • Requests(HTTP通信ライブラリ)

インストール方法: pipコマンドをターミナルで実行

この記事では、これら3つのパッケージインストール方法をすべて解説します。

方法1:VSCode拡張機能のインストール

VSCode拡張機能は、VSCode自体の機能を追加するためのプラグインです。

拡張機能のインストール手順

手順1:拡張機能ビューを開く

以下のいずれかの方法で拡張機能ビューを開きます。

  • 左側のアクティビティバーにある「拡張機能」アイコン(四角が4つ並んだマーク)をクリック
  • Ctrl + Shift + X(Windowsの場合)または Cmd + Shift + X(Macの場合)を押す
  • メニューの「表示」→「拡張機能」を選択

手順2:拡張機能を検索

検索ボックスに、インストールしたい拡張機能の名前を入力します。

例:「Prettier」と入力

手順3:インストール

検索結果から目的の拡張機能を見つけて、「インストール」ボタンをクリックします。

注意点:

  • 開発者名を確認しましょう(公式や信頼できる開発者のものを選ぶ)
  • ダウンロード数やレビューを参考にする

手順4:必要に応じて再読み込み

一部の拡張機能は、インストール後にVSCodeの再読み込みが必要です。

右下に「Reload」や「再読み込み」ボタンが表示されたら、クリックしてください。

コマンドパレットからのインストール

拡張機能は、コマンドパレットからもインストールできます。

手順:

  1. Ctrl + P(Macの場合は Cmd + P)でクイックオープンを起動
  2. ext install 拡張機能名 と入力

例:ext install esbenp.prettier-vscode

  1. Enterキーを押してインストール

拡張機能のアンインストール

不要になった拡張機能は簡単にアンインストールできます。

手順:

  1. 拡張機能ビューを開く
  2. インストール済みの拡張機能一覧を表示
  3. アンインストールしたい拡張機能を見つける
  4. 「アンインストール」ボタンをクリック

おすすめの拡張機能

開発言語によらず便利な拡張機能をいくつか紹介します。

Japanese Language Pack for Visual Studio Code

  • VSCodeを日本語化する公式拡張機能
  • 開発者:Microsoft

Prettier – Code formatter

  • コードを自動整形してくれるツール
  • 保存時に自動整形も可能
  • 開発者:Prettier

Live Server

  • HTMLファイルをリアルタイムでブラウザ表示
  • 開発者:Ritwick Dey

GitLens

  • Gitの履歴やコミット情報を視覚的に表示
  • 開発者:GitKraken

方法2:npmパッケージのインストール(JavaScript/Node.js)

npmは、Node.jsのパッケージ管理ツールです。JavaScriptやTypeScriptの開発で外部ライブラリを使用する際に必要になります。

事前準備:Node.jsのインストール

npmを使うには、まずNode.jsをインストールする必要があります。

Node.jsのインストール手順:

  1. Node.js公式サイトにアクセス
  2. LTS版(長期サポート版)をダウンロード
  3. インストーラーを実行し、基本的に「次へ」で進める
  4. インストール完了後、VSCodeを再起動

インストール確認:

VSCodeのターミナルで以下のコマンドを実行します。

node --version

バージョン番号が表示されれば成功です(例:v20.11.1

npm --version

こちらもバージョン番号が表示されれば、npmが使えます(例:10.2.4

VSCode内蔵ターミナルの開き方

npmコマンドは、VSCodeの内蔵ターミナルで実行します。

ターミナルを開く方法:

  • Ctrl + `(バッククォート)を押す(Windowsの場合)
  • Cmd + `(Macの場合)
  • メニューの「表示」→「ターミナル」を選択
  • Ctrl + Shift + Pでコマンドパレットを開き、「View: Toggle Integrated Terminal」と入力

ターミナルが開くと、VSCode下部にコマンドラインが表示されます。

npmパッケージのインストール手順

基本的な流れ:

  1. プロジェクトフォルダを開く
  2. ターミナルを起動
  3. npmコマンドでパッケージをインストール

新規プロジェクトの初期化

新しいプロジェクトを始める場合、まず初期化が必要です。

手順:

  1. VSCodeで「ファイル」→「フォルダーを開く」から、プロジェクトフォルダを開く
  2. ターミナルを開く
  3. 以下のコマンドを実行
npm init
  1. いくつか質問されますが、基本的にEnterキーを押していけばOKです

質問項目(例):

  • package name: プロジェクト名(デフォルトはフォルダ名)
  • version: バージョン番号(デフォルトは1.0.0)
  • description: プロジェクトの説明
  • entry point: エントリーポイント(デフォルトはindex.js)
  • author: 作者名

より簡単な方法:

すべてデフォルト値で作成する場合は、以下のコマンドが便利です。

npm init -y

これでpackage.jsonファイルが作成されます。

パッケージのインストールコマンド

基本構文:

npm install パッケージ名

省略形:

npm i パッケージ名

具体例:

Reactをインストールする場合:

npm install react

複数のパッケージを同時にインストール:

npm install react react-dom

インストールオプション

npmには、用途に応じたインストールオプションがあります。

1. 通常のインストール(本番環境でも必要)

npm install express

package.jsondependenciesに記録されます。

2. 開発環境のみで必要なパッケージ

npm install --save-dev eslint

または省略形:

npm install -D eslint

package.jsondevDependenciesに記録されます。

開発時のテストツールやビルドツールなどに使用します。

3. グローバルインストール

npm install -g typescript

システム全体で使えるようになります。

ただし、プロジェクトごとにインストールする方が一般的です。

パッケージの確認とアンインストール

インストール済みパッケージの一覧表示:

npm list

ローカルにインストールされたパッケージが表示されます。

グローバルパッケージの一覧:

npm list -g --depth=0

パッケージのアンインストール:

npm uninstall パッケージ名

例:

npm uninstall react

package.jsonからの一括インストール

既存のプロジェクトをクローンした場合、package.jsonに記載されたすべてのパッケージを一括でインストールできます。

手順:

  1. プロジェクトフォルダを開く
  2. ターミナルで以下を実行
npm install

これでpackage.jsonに記載されているすべてのパッケージがインストールされ、node_modulesフォルダが作成されます。

npmスクリプトの実行

package.jsonscriptsセクションに定義されたコマンドを実行できます。

例:

{
  "scripts": {
    "start": "node index.js",
    "dev": "nodemon index.js",
    "test": "jest"
  }
}

実行方法:

npm run start

または、starttestは特別なスクリプトなので、runを省略できます:

npm start

VSCode拡張機能「npm」の活用

npmコマンドをより便利に使える拡張機能があります。

npm拡張機能:

  • 開発者:egamma
  • 機能:package.jsonに定義されたスクリプトを簡単に実行できる

使い方:

  1. 拡張機能「npm」をインストール
  2. コマンドパレット(Ctrl + Shift + P)を開く
  3. 「npm」と入力すると、利用可能なnpmコマンドが表示される

方法3:pipパッケージのインストール(Python)

pipは、Pythonのパッケージ管理ツールです。Pythonの外部ライブラリをインストールする際に使用します。

事前準備:Pythonのインストール

pipを使うには、まずPythonをインストールする必要があります。

Pythonのインストール手順:

  1. Python公式サイトにアクセス
  2. 最新の安定版をダウンロード
  3. インストーラーを実行
  4. 重要:「Add Python to PATH」にチェックを入れる
  5. 「Install Now」をクリック

インストール確認:

VSCodeのターミナルで以下のコマンドを実行します。

python --version

または

python3 --version

バージョン番号が表示されれば成功です(例:Python 3.11.0

pipの確認:

pip --version

または

pip3 --version

バージョン情報が表示されれば、pipが使えます。

Python拡張機能のインストール

VSCodeでPythonを快適に使うには、公式のPython拡張機能をインストールします。

手順:

  1. 拡張機能ビューを開く(Ctrl + Shift + X)
  2. 「Python」と検索
  3. 開発者が「Microsoft」の「Python」をインストール

この拡張機能の機能:

  • コード補完(IntelliSense)
  • デバッグ機能
  • リンター(コードチェック)
  • Pythonインタープリタの選択

Pythonインタープリタの選択

VSCodeで使用するPythonのバージョンを選択します。

手順:

  1. コマンドパレット(Ctrl + Shift + P)を開く
  2. 「Python: Select Interpreter」と入力
  3. 表示されたPythonのバージョン一覧から選択

これにより、VSCodeがどのPythonを使用するかが決まります。

pipパッケージのインストール手順

基本構文:

pip install パッケージ名

Python 3の場合、環境によってはpip3を使います:

pip3 install パッケージ名

具体例:

NumPyをインストール:

pip install numpy

複数パッケージの同時インストール:

pip install pandas matplotlib

特定バージョンのインストール

特定のバージョンを指定してインストールすることもできます。

構文:

pip install パッケージ名==バージョン

例:

pip install numpy==1.24.0

最新版にアップグレード:

pip install --upgrade パッケージ名

または省略形:

pip install -U パッケージ名

requirements.txtからの一括インストール

Pythonプロジェクトでは、requirements.txtファイルに必要なパッケージを記載するのが一般的です。

requirements.txtの例:

numpy==1.24.0
pandas==2.0.0
matplotlib>=3.5.0
requests

一括インストール:

pip install -r requirements.txt

これで、ファイルに記載されたすべてのパッケージがインストールされます。

requirements.txtの作成

現在インストールされているパッケージの一覧を出力できます。

pip freeze > requirements.txt

これにより、インストール済みのすべてのパッケージとそのバージョンがrequirements.txtに記録されます。

仮想環境(venv)の使用

Pythonプロジェクトごとに独立した環境を作ることができます。

仮想環境のメリット:

  • プロジェクトごとに異なるバージョンのパッケージを使える
  • システム全体のPython環境を汚さない
  • 依存関係の管理が簡単

仮想環境の作成:

python -m venv venv

または

python3 -m venv venv

これでvenvという名前の仮想環境フォルダが作成されます。

仮想環境の有効化:

Windows(コマンドプロンプト):

venv\Scripts\activate

Windows(PowerShell):

venv\Scripts\Activate.ps1

Mac/Linux:

source venv/bin/activate

有効化すると、ターミナルのプロンプトに(venv)と表示されます。

仮想環境の無効化:

deactivate

パッケージの確認とアンインストール

インストール済みパッケージの一覧:

pip list

特定パッケージの詳細情報:

pip show パッケージ名

例:

pip show numpy

パッケージのアンインストール:

pip uninstall パッケージ名

例:

pip uninstall numpy

確認メッセージが表示されるので、yを入力してEnterを押します。

よくあるトラブルと解決方法

トラブル1:npm/pipコマンドが認識されない

症状:

'npm' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。

または

'pip' is not recognized as an internal or external command

原因:
Node.jsまたはPythonがインストールされていないか、環境変数のPATHが設定されていません。

解決方法:

  1. Node.jsまたはPythonを再インストール
  • インストール時に「Add to PATH」オプションにチェックを入れる
  1. VSCodeを再起動
  2. それでも解決しない場合、環境変数を手動で設定

Windowsで環境変数を設定する手順:

  1. 「システム環境変数の編集」を検索して開く
  2. 「環境変数」ボタンをクリック
  3. 「システム環境変数」の「Path」を選択して「編集」
  4. Node.jsまたはPythonのインストールパスを追加

トラブル2:PowerShellでスクリプト実行がブロックされる(Windows)

症状:

このシステムではスクリプトの実行が無効になっているため、
ファイル ~ を読み込めません。

原因:
PowerShellのセキュリティポリシーがスクリプト実行を制限しています。

解決方法:

  1. PowerShellを管理者として実行
  2. 以下のコマンドを実行
Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
  1. 確認メッセージでYを入力
  2. VSCodeを再起動

トラブル3:VSCodeのターミナルでnpm/pipが動かない

原因:
VSCodeが古いターミナルセッションを使っている可能性があります。

解決方法:

  1. ターミナルを閉じる(ゴミ箱アイコンをクリック)
  2. 新しいターミナルを開く(Ctrl + `)
  3. それでも解決しない場合、VSCode自体を再起動

トラブル4:パッケージのインストールは成功するが、importできない(Python)

原因:
VSCodeが選択しているPythonインタープリタと、実際にパッケージをインストールしたPythonが異なります。

解決方法:

  1. コマンドパレット(Ctrl + Shift + P)を開く
  2. 「Python: Select Interpreter」を実行
  3. パッケージをインストールしたPython環境を選択
  4. VSCodeをリロード

トラブル5:node_modulesフォルダが巨大になる

原因:
npmは依存関係を含めてすべてのパッケージをダウンロードするため、フォルダサイズが大きくなります。

対策:

  1. node_modulesフォルダはGitで管理しない
  • .gitignorenode_modules/を追加
  1. 不要なパッケージは定期的にアンインストール
  2. 必要に応じてnpm installで再生成できる

トラブル6:pipでインストールしたパッケージが見つからない

原因:
複数のPythonバージョンがインストールされていて、間違ったPythonにインストールされています。

解決方法:

Python 3を明示的に指定してインストール:

python3 -m pip install パッケージ名

または、VSCodeで選択しているPythonを使用:

python -m pip install パッケージ名

まとめ

VSCodeでのパッケージインストール方法について解説しました。

重要なポイントをおさらいします:

VSCode拡張機能:

  • VSCode自体の機能を拡張
  • 拡張機能ビュー(Ctrl + Shift + X)からインストール
  • 日本語化、コード整形、ライブプレビューなどが可能

npmパッケージ(JavaScript/Node.js):

  • Node.jsのインストールが必要
  • npm install パッケージ名でインストール
  • package.jsonでパッケージを管理
  • プロジェクトフォルダでnpm installを実行

pipパッケージ(Python):

  • Pythonのインストールが必要(PATH設定を忘れずに)
  • pip install パッケージ名でインストール
  • requirements.txtでパッケージを管理
  • 仮想環境(venv)の使用を推奨

共通のポイント:

  • VSCodeの内蔵ターミナル(Ctrl + `)を使う
  • パッケージ管理ファイル(package.json、requirements.txt)を活用
  • 環境変数のPATH設定が重要
  • トラブル時は、ターミナルやVSCodeの再起動を試す

これらの方法をマスターすれば、VSCodeでの開発がさらに効率的になります。

プロジェクトに必要なパッケージをインストールして、快適な開発環境を構築してください!

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