「OutlookでGmailを使いたいけど、設定方法が分からない…」
「仕事用とプライベートのメールを一か所で管理したい!」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は、OutlookにGmailアカウントを追加するのはとても簡単です。この記事では、初心者の方でも迷わず設定できるよう、画面付きで分かりやすく解説していきます。
OutlookでGmailを使うメリット

まず、なぜOutlookでGmailを使うと便利なのか見ていきましょう。
主なメリット:
複数のメールを一か所で管理
仕事用のOutlookアカウントとプライベートのGmailを、同じ画面で確認できます。アプリを切り替える手間が省けますね。
Outlookの機能を活用
Gmailのメールに対しても、Outlookの便利な機能(カレンダー連携、タスク管理、予定表など)が使えます。
オフラインでもメール確認
IMAP設定を使えば、インターネットに接続していなくても過去のメールを読めます。
検索機能の充実
Gmailの優れた検索機能とOutlookの整理機能、両方のいいとこ取りができます。
デバイス間で同期
パソコン、スマホ、タブレット、どのデバイスでも同じメールを確認できます。
設定前の準備:GmailでIMAPを有効にする
OutlookにGmailを追加する前に、Gmail側で「IMAP」という機能を有効にする必要があります。
IMAPとは?
IMAP(Internet Message Access Protocol)は、メールサーバーと通信するための仕組みです。
簡単に言うと、OutlookがGmailのメールを読み取るために必要な設定なんです。
GmailでIMAPを有効にする手順
手順:
- パソコンでGmailにログインする
- 右上の歯車アイコンをクリック
- 「すべての設定を表示」をクリック
- 上部のタブから「メール転送とPOP/IMAP」を選択
- 「IMAPアクセス」のセクションを確認
- 「IMAPを有効にする」を選択
- 下にスクロールして「変更を保存」をクリック
これで、Gmail側の準備は完了です!
注意: 2025年1月以降、Gmail側ではIMAPは常に有効になっており、設定画面でオン・オフを選択するオプションがなくなっています。特に操作する必要はありません。
【方法1】新しいOutlookでGmailを追加する
新しいOutlook for Windowsを使っている方は、この方法で設定できます。
設定手順
手順:
- Outlookを起動する
- 画面上部の「表示」タブをクリック
- 「設定の表示」を選択
- または、「ファイル」タブ → 「アカウント情報」でもOK
- 「アカウント」 → 「自分のアカウント」の順に進む
- 「アカウントの追加」をクリック
- 「おすすめアカウント」のドロップダウンから、追加したいGmailアカウントを選択
- または、Gmailのメールアドレスを直接入力
- 「続行」をクリック
- ブラウザが開き、Gmailのログイン画面が表示される
- Gmailのメールアドレスとパスワードを入力してログイン
- 「Googleアカウントのアクセス許可」画面が表示されるので、内容を確認
- 「許可」をクリック
- 設定完了!「完了」をクリック
これで、OutlookでGmailが使えるようになります。
設定が完了すると、Outlookの左側のフォルダーウィンドウにGmailのフォルダーが表示されます。
【方法2】従来のOutlookでGmailを追加する
従来のデスクトップ版Outlookをお使いの方は、こちらの手順で設定してください。
基本的な設定手順
手順:
- Outlookを起動する
- 画面左上の「ファイル」タブをクリック
- 「アカウントの追加」を選択
- Gmailのメールアドレスを入力
- 「接続」をクリック
- ブラウザウィンドウが開き、Gmailのログイン画面が表示される
- 追加するGmailアカウントを確認して「次へ」をクリック
- Gmailのパスワードを入力
- 表示される内容を読んで、「許可」をクリック
- Outlookに戻り、「完了」をクリック
- Outlookを再起動する
- 左側のフォルダーウィンドウでGmailのメールを確認
これで設定完了です!
エラーが出た場合
「問題が発生しました」というエラーメッセージが表示された場合は、以下を試してください。
対処方法:
- 「再試行」をクリック
- もう一度Gmailアカウント情報を入力
- それでもダメなら、次の「パスワードが受け入れられない場合」のセクションを確認してください
パスワードが受け入れられない場合の対処法
古いバージョンのOutlookを使っている場合、通常のGmailパスワードでは接続できないことがあります。
この場合、アプリパスワードという特別なパスワードを使う必要があります。
アプリパスワードとは?
アプリパスワードは、Googleが発行する16桁の使い捨てパスワードです。
セキュリティを高めるために、Outlookなど外部アプリからGmailにアクセスする際に使います。
アプリパスワードの作成手順
アプリパスワードを作成するには、まず2段階認証を有効にする必要があります。
2段階認証を有効にする:
- Gmailにログインする
- 右上のプロフィール写真をクリック
- 「Googleアカウントを管理」を選択
- 左側のメニューから「セキュリティ」をクリック
- 「Googleへのログイン」セクションで「2段階認証プロセス」を見つける
- 矢印をクリックして設定を開始
- 画面の指示に従って携帯電話番号を登録
- 携帯電話に送られた確認コードを入力
- 設定完了
アプリパスワードを生成する:
- 2段階認証を有効にした後、同じ「セキュリティ」ページに戻る
- 「Googleへのログイン」セクションで「アプリパスワード」を見つける
- クリックして開く(パスワードの入力を求められたら入力)
- 「アプリを選択」で「メール」を選択
- 「デバイスを選択」で「Windowsパソコン」を選択
- 「生成」をクリック
- 16桁のアプリパスワードが表示される(スペースは無視してOK)
- このパスワードをコピーするかメモする
- 「完了」をクリック
Outlookでアプリパスワードを使う
- Outlookでアカウント追加の画面を開く
- Gmailアドレスを入力
- パスワードを求められたら、通常のGmailパスワードではなく、先ほど生成した16桁のアプリパスワードを入力
- 設定を完了
これで、古いバージョンのOutlookでもGmailが使えるようになります。
注意: アプリパスワードは一度しか表示されません。メモを忘れた場合は、新しいアプリパスワードを生成する必要があります。
手動設定(詳細設定)を使う場合
自動設定がうまくいかない場合は、手動で設定することもできます。
必要な情報
手動設定には、以下の情報が必要です。
受信メールサーバー(IMAP):
- サーバー名:
imap.gmail.com - ポート番号:
993 - 暗号化:SSL
送信メールサーバー(SMTP):
- サーバー名:
smtp.gmail.com - ポート番号:
587(または465) - 暗号化:TLS(または SSL)
手動設定の手順
手順:
- 「ファイル」→「アカウントの追加」を開く
- 「詳細オプション」をクリック
- 「自分で電子メールやその他のサービスを使うための設定をする(手動設定)」にチェック
- 「次へ」をクリック
- 「POP または IMAP」を選択して「次へ」
- 以下の情報を入力:
- 名前: 送信者として表示される名前
- メールアドレス: Gmailアドレス
- アカウントの種類: IMAP
- 受信メールサーバー: imap.gmail.com
- 送信メールサーバー: smtp.gmail.com
- ユーザー名: Gmailアドレス
- パスワード: Gmailパスワード(または アプリパスワード)
- 「詳細設定」をクリック
- 「送信サーバー」タブを選択
- 「送信サーバーは認証が必要」にチェック
- 「受信メールサーバーと同じ設定を使用する」を選択
- 「詳細設定」タブを選択
- 受信サーバー(IMAP):993
- 暗号化:SSL
- 送信サーバー(SMTP):587
- 暗号化:TLS
- 「OK」をクリック
- 「次へ」をクリックして設定をテスト
- テストが成功したら「完了」をクリック
これで手動設定が完了します。
Gmail設定後の確認事項
Gmailの設定が完了したら、以下を確認しましょう。
メールが正しく同期されているか
- Outlookの左側のフォルダーウィンドウを確認
- Gmailのフォルダー(受信トレイ、送信済み、下書きなど)が表示されているか
- 新しいメールを送信して、「送信済み」フォルダーに保存されるか
既存のメールが読み込まれているか
初回設定時は、過去のメールをダウンロードするのに時間がかかることがあります。
特に、メールが数千通ある場合は、数時間かかることも。気長に待ちましょう。
ラベル(フォルダー)が表示されているか
Gmailの「ラベル」は、Outlookでは「フォルダー」として表示されます。
自分で作成したラベルもOutlookに同期されるので、確認してみてください。
よくある質問
Q1: GmailをOutlookに追加すると、Gmail側のメールは消える?
A: いいえ、消えません。
OutlookとGmailは同期しているだけなので、どちらで操作しても両方に反映されます。
Outlookでメールを削除すれば、Gmail側でも削除されます。逆も同じです。
Q2: 複数のGmailアカウントを追加できる?
A: はい、できます。
同じ手順を繰り返すだけで、何個でもGmailアカウントを追加できます。
仕事用とプライベート用など、複数のアカウントを一つのOutlookで管理できて便利です。
Q3: Gmailのカレンダーや連絡先も同期される?
A: 基本的には、メールのみが同期されます。
GoogleカレンダーやGoogle連絡先を同期したい場合は、別途設定が必要です。
ただし、新しいOutlookでは、Googleアカウントを追加すると、カレンダーや連絡先も一緒に同期されることがあります。
Q4: スマホのOutlookアプリでもGmailを使える?
A: はい、使えます。
スマホ版OutlookアプリでもGmailアカウントを追加できます。
設定方法は基本的に同じで、アプリ内で「アカウントの追加」から設定できます。
Q5: OutlookからGmailを削除したい場合は?
A: 簡単に削除できます。
新しいOutlook:
- 「設定」→「アカウント」→削除したいアカウントの「管理」→「削除」
従来のOutlook:
- 「ファイル」→「アカウント設定」→「アカウント設定」
- 削除したいGmailアカウントを選択→「削除」
Outlookからアカウントを削除しても、Gmail側のメールは削除されません。
Q6: 送信したメールの差出人がおかしい
A: 表示名を変更できます。
「ファイル」→「アカウント設定」→該当のGmailアカウントを選択→「変更」
ここで表示名を好きなように変更できます。
Q7: Outlookで送信したメールがGmailの「送信済み」に入らない
A: IMAP設定が正しく行われていれば、通常は自動的に同期されます。
同期されない場合は、以下を確認してください:
- IMAP設定が有効になっているか
- インターネット接続が安定しているか
- Outlookを再起動してみる
Q8: 古いメールが表示されない
A: Outlookのキャッシュ設定を確認してください。
デフォルトでは、過去12か月分のメールのみがダウンロードされる設定になっています。
変更方法:
- 「ファイル」→「アカウント設定」→「アカウント設定」
- Gmailアカウントを選択→「変更」
- 「詳細設定」→「詳細設定」タブ
- 「メールをオフラインで保存」のスライダーを「すべて」に変更
ただし、すべてのメールをダウンロードすると、パソコンの容量を圧迫するので注意してください。
トラブルシューティング
設定がうまくいかない場合の対処法をまとめました。
「IMAPを使用してGoogleアカウントを設定できませんでした」と表示される
原因:
- Gmail側でIMAPが無効になっている
- Gmailの設定変更が必要
解決方法:
- Gmail側でIMAPを有効にする(この記事の最初のセクション参照)
- 2段階認証を有効にして、アプリパスワードを使う
「受信(POP/IMAP)サーバーにログオンできませんでした」と表示される
原因:
- パスワードが間違っている
- アプリパスワードが必要
解決方法:
- パスワードを確認する
- 2段階認証を有効にして、アプリパスワードを使う
- 「安全性の低いアプリのアクセス」が無効になっている場合は有効にする(ただし、セキュリティ上推奨されません)
メールの同期が遅い
原因:
- インターネット接続が遅い
- ダウンロードするメールが多すぎる
解決方法:
- インターネット接続を確認
- 同期するフォルダーを制限する
- メールのキャッシュ期間を短くする(例:過去3か月分のみ)
「このアカウントは他のデバイスにも接続されています」と表示される
原因:
複数のデバイスで同じGmailアカウントを使っている
解決方法:
これは正常な動作です。メッセージの指示に従って、「このデバイスでサインアウト」または「すべてのデバイスでサインアウト」を選択してください。
OutlookとGmailの違いを理解する
最後に、OutlookとGmailの主な違いを理解しておきましょう。
メールの保存場所
Outlook(デフォルト):
メールはパソコンのハードディスクに保存される
Gmail:
メールはGoogleのサーバーに保存される
OutlookでGmailを使う場合:
メールはGoogleのサーバーに保存され、Outlookはそれを表示しているだけ
フォルダーとラベル
Outlook:
メールを「フォルダー」で整理する(メールは一つのフォルダーにしか入らない)
Gmail:
メールに「ラベル」を付ける(一つのメールに複数のラベルを付けられる)
OutlookでGmailを使う場合:
Gmailのラベルは、Outlookではフォルダーとして表示されます
削除の仕組み
Outlook:
削除したメールは「削除済みアイテム」フォルダーに移動
Gmail:
削除したメールは「ゴミ箱」ラベルが付く(30日後に自動削除)
OutlookでGmailを使う場合:
Outlookで削除すると、Gmail側でもゴミ箱に入ります
まとめ
OutlookにGmailを設定する方法をご紹介しました。
設定の流れ(おさらい):
- Gmail側でIMAPを有効にする
- 設定 → メール転送とPOP/IMAP → IMAPを有効にする
- Outlookでアカウントを追加
- 新しいOutlook:設定 → アカウント → アカウントの追加
- 従来のOutlook:ファイル → アカウントの追加
- Gmailアカウント情報を入力
- メールアドレスとパスワード
- 古いOutlookの場合はアプリパスワードが必要なことも
- Googleのアクセス許可に同意
- 「許可」をクリック
- 設定完了!
- フォルダーウィンドウでGmailが表示される
重要なポイント:
- Gmail側でIMAPを有効にするのを忘れずに
- 古いOutlookでは2段階認証とアプリパスワードが必要
- 複数のGmailアカウントを追加できる
- OutlookとGmailは同期するので、どちらで操作しても両方に反映される
- トラブルが起きたら、まずIMAP設定とパスワードを確認
OutlookとGmailを連携させることで、仕事もプライベートも一つのアプリで管理できて、とても便利になります。
この記事の手順通りに進めれば、初心者の方でも5〜10分で設定完了できるはずです。
ぜひ試してみてくださいね!

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