Officeクリーンアンインストール完全ガイド!通常削除との違いと確実な手順

プログラミング・IT

「Officeをアンインストールしたはずなのに、なぜか残っている…」

「新しいOfficeをインストールしようとしたら、エラーが出てしまった」

こんな経験、ありませんか?

実は、Windowsの設定から普通にアンインストールしただけでは、Officeのファイルが完全には削除されないことがあるんです。このような中途半端な状態になると、新しいOfficeのインストールがうまくいかなかったり、ライセンス認証で問題が起きたりします。

この記事では、Officeを完全に削除する「クリーンアンインストール」の方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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  1. 通常のアンインストールとクリーンアンインストールの違い
    1. 通常のアンインストール
    2. クリーンアンインストール
  2. クリーンアンインストールが必要なのはこんなとき
  3. 【準備】クリーンアンインストール前の注意点
    1. 1. 作成したファイルは消えません
    2. 2. Outlookのメールデータをバックアップ
    3. 3. ライセンス情報を確認
    4. 4. すべてのOfficeアプリを閉じる
  4. 【方法1】コントロールパネルから通常アンインストール
    1. Windows 11の場合
    2. Windows 10の場合
    3. コントロールパネルから削除する方法(Windows 10/11共通)
  5. 【方法2】Microsoft公式のアンインストールサポートツールを使う
    1. アンインストールサポートツールとは?
    2. ダウンロードと実行手順
  6. 【方法3】セーフモードでアンインストールする(上級者向け)
    1. セーフモードの起動方法(Windows 10/11)
  7. 【方法4】レジストリを手動で削除(かなり上級者向け)
    1. レジストリ削除の手順
  8. アンインストールできない!よくあるトラブルと対処法
    1. トラブル1: 「別のプログラムが使用中です」と表示される
    2. トラブル2: アンインストールツールが動作しない
    3. トラブル3: 「アクセス許可がありません」と表示される
    4. トラブル4: アンインストール後もOfficeが残っている
  9. クリーンアンインストール後の再インストール方法
    1. Microsoft 365(サブスクリプション版)の場合
    2. 買い切り版(Office 2024/2021/2019など)の場合
  10. よくある質問
  11. まとめ:確実なクリーンアンインストールで新しいスタートを

通常のアンインストールとクリーンアンインストールの違い

まず、2つの違いをしっかり理解しておきましょう。

通常のアンインストール

コントロールパネルや設定から削除する、いつもの方法です。

削除されるもの

  • Officeアプリケーション本体(Word、Excel、PowerPointなど)
  • デスクトップのショートカット
  • スタートメニューの項目

残るもの

  • 設定ファイル
  • ユーザー設定情報
  • レジストリエントリ(Windowsの設定データベースの情報)
  • 一時ファイル
  • キャッシュファイル(一時的に保存されたデータ)

これらの「残りカス」が、次のインストール時に悪さをすることがあるんです。

クリーンアンインストール

Officeに関連するすべてのファイルや設定を完全に削除する方法です。

削除されるもの

  • 通常のアンインストールで削除されるもの
  • すべての設定ファイル
  • レジストリ情報
  • キャッシュや一時ファイル
  • ライセンス情報

まっさらな状態に戻るので、新しいOfficeをインストールする前や、トラブルを根本から解決したいときに最適です。

クリーンアンインストールが必要なのはこんなとき

すべての場合にクリーンアンインストールが必要なわけではありません。以下のような状況なら、クリーンアンインストールを検討しましょう。

クリーンアンインストールが推奨されるケース

  • 新しいバージョンのOfficeをインストールする予定がある
  • Officeの動作が不安定で、再インストールで解決したい
  • 通常のアンインストールが失敗する
  • ライセンス認証でエラーが出る
  • 複数のOfficeバージョンが混在していて整理したい
  • パソコンを人に譲る、または売却する予定がある
  • Officeのアップデートが正常に行えない

【準備】クリーンアンインストール前の注意点

作業を始める前に、必ず確認してほしいポイントがあります。

1. 作成したファイルは消えません

安心してください。WordやExcelで作成したファイル(文書や表計算)は削除されません。ただし、Officeがないとこれらのファイルを開けなくなるので、再インストールの予定がない場合は注意が必要です。

2. Outlookのメールデータをバックアップ

Outlookを使っている方は、メールデータのバックアップを強くおすすめします。設定によっては、データが失われる可能性があります。

3. ライセンス情報を確認

再インストールするなら、以下の情報を確認してメモしておきましょう。

  • Microsoftアカウントのメールアドレスとパスワード
  • プロダクトキー(買い切り版の場合)
  • サブスクリプションの状態(Microsoft 365の場合)

4. すべてのOfficeアプリを閉じる

Word、Excel、Outlook、PowerPointなど、Officeアプリがすべて閉じていることを確認してください。バックグラウンドで動作していないかも、タスクマネージャーでチェックするとより確実です。

【方法1】コントロールパネルから通常アンインストール

まずは基本的な方法から試してみましょう。これで問題が解決する場合もあります。

Windows 11の場合

手順:

  1. 「Windowsキー」を押してスタートメニューを開く
  2. 「設定」(歯車アイコン)をクリック
  3. 左側のメニューから「アプリ」を選択
  4. 「インストールされているアプリ」をクリック
  5. アプリの一覧をスクロールして、以下のいずれかを探す
  • Microsoft Office Desktop Apps
  • Microsoft 365
  • Microsoft Office (製品名) 2024/2021/2019/2016
  1. 該当する項目の右側にある「…」(三点メニュー)をクリック
  2. 「アンインストール」を選択
  3. 確認画面が表示されたら、もう一度「アンインストール」をクリック
  4. 画面の指示に従って、アンインストールを完了させる

Windows 10の場合

手順:

  1. 「Windowsキー」を押してスタートメニューを開く
  2. 「設定」(歯車アイコン)をクリック
  3. 「アプリ」をクリック
  4. 「アプリと機能」を選択
  5. アプリの一覧から、以下のいずれかを探す
  • Microsoft Office Desktop Apps
  • Microsoft 365
  • Microsoft Office (製品名) 2024/2021/2019/2016
  1. 該当する項目をクリック
  2. 「アンインストール」ボタンをクリック
  3. 確認画面が表示されたら、もう一度「アンインストール」をクリック
  4. 画面の指示に従って、アンインストールを完了させる

コントロールパネルから削除する方法(Windows 10/11共通)

手順:

  1. 「Windowsキー」を押してスタートメニューを開く
  2. 「コントロールパネル」と入力して検索
  3. 「コントロールパネル」を開く
  4. 表示方法を「大きいアイコン」または「小さいアイコン」に変更
  5. 「プログラムと機能」をクリック
  6. インストールされているプログラムの一覧から、Officeを探す
  7. 該当する項目をクリックして選択
  8. 上部の「アンインストール」をクリック
  9. 画面の指示に従って削除を完了させる

アンインストール完了後の確認

「アンインストールが完了しました」というメッセージが表示されたら、パソコンを再起動しましょう。再起動後、スタートメニューにOfficeアプリが表示されなくなっていれば成功です。

【方法2】Microsoft公式のアンインストールサポートツールを使う

通常のアンインストールで削除できなかった場合や、完全にきれいにしたい場合は、Microsoftが提供する専用ツールを使います。これが最も確実な「クリーンアンインストール」の方法です。

アンインストールサポートツールとは?

正式名称は「Microsoft サポート/回復アシスタント」で、Officeを完全に削除するために開発された公式ツールです。

このツールができること

  • Officeアプリケーションの完全削除
  • 残存している設定ファイルの削除
  • レジストリエントリの削除
  • キャッシュや一時ファイルのクリーンアップ

通常のアンインストールでは削除されない深い部分まで、きれいに掃除してくれるイメージです。

ダウンロードと実行手順

ステップ1: ツールをダウンロードする

  1. ブラウザでMicrosoft公式サポートページにアクセス
  • 検索エンジンで「PC から Office をアンインストールする Microsoft」と検索
  • または直接「https://support.microsoft.com」にアクセスして「Office アンインストール」で検索
  1. 「PC から Office をアンインストールする」というページを開く
  2. ページ内の「オプション 2 – アンインストール サポート ツールを使用して Office を完全にアンインストールする」というセクションを探す
  3. 「ダウンロード」ボタンをクリック
  4. 「SetupProd_OffScrub.exe」というファイルがダウンロードされる

セキュリティのポイント:
必ずMicrosoft公式サイトからダウンロードしてください。他のサイトからダウンロードすると、ウイルスやマルウェアが混入している危険性があります。

ステップ2: ツールをインストールする

  1. ダウンロードした「SetupProd_OffScrub.exe」をダブルクリック
  2. ユーザーアカウント制御の確認画面が表示されたら「はい」をクリック
  3. 「Microsoft サポート/回復アシスタント」のインストール画面が表示される
  4. 「インストール」ボタンをクリック
  5. インストールが自動的に進行する(数分かかる場合があります)
  6. インストールが完了すると、自動的にツールが起動する

ステップ3: Officeをアンインストールする

  1. ツールが起動すると、「Office 製品のアンインストール」という画面が表示される
  2. インストールされているOfficeバージョンの一覧が表示される
  3. 削除したいOfficeのバージョンにチェックを入れる
  4. 「次へ」をクリック
  5. 「すべてのOffice プログラムを閉じましたか?」という確認画面が表示される
  6. すべてのOfficeアプリを閉じていることを確認して、チェックボックスにチェック
  7. 「次へ」をクリック
  8. アンインストールが開始される(5~15分程度かかる場合があります)
  9. 「Office を完全にアンインストールしました」と表示されたら成功
  10. 「閉じる」をクリック
  11. パソコンを再起動する

ステップ4: 再起動後の確認

パソコンを再起動した後、以下を確認してください。

  • スタートメニューにOfficeアプリが表示されない
  • 「アプリと機能」にOfficeが表示されない
  • デスクトップのOfficeショートカットが消えている

すべて消えていれば、クリーンアンインストールは完了です!

【方法3】セーフモードでアンインストールする(上級者向け)

通常モードで削除できない場合、Windowsのセーフモードで試してみる方法もあります。

セーフモードとは、Windowsを最小限の機能だけで起動するモードのこと。余計なプログラムが動いていない状態なので、削除がうまくいく可能性が高くなります。

セーフモードの起動方法(Windows 10/11)

手順:

  1. スタートメニューを開く
  2. 「設定」をクリック
  3. 「システム」を選択
  4. 左側のメニューから「回復」をクリック
  5. 「今すぐ再起動」をクリック(Windows 11の場合は「PC の起動をカスタマイズする」の下)
  6. 青い画面が表示されたら、「トラブルシューティング」を選択
  7. 「詳細オプション」をクリック
  8. 「スタートアップ設定」を選択
  9. 「再起動」をクリック
  10. 再起動後、番号キーの「4」または「F4」を押して「セーフモードを有効にする」を選択

セーフモードで起動したら、前述の方法1または方法2でアンインストールを試してみましょう。

【方法4】レジストリを手動で削除(かなり上級者向け)

他のすべての方法で削除できなかった場合の最終手段です。レジストリはWindowsの重要な設定情報が保存されている場所なので、慎重な操作が必要です。

重要な注意:
レジストリの操作は、間違えるとWindowsが起動しなくなる可能性があります。パソコンの操作に自信がない方は、この方法は避けてください。専門家に相談することをおすすめします。

レジストリ削除の手順

ステップ1: レジストリエディタを開く

  1. 「Windowsキー + R」を同時に押す
  2. 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが表示される
  3. 「regedit」と入力してEnterキーを押す
  4. ユーザーアカウント制御の確認画面が表示されたら「はい」をクリック
  5. レジストリエディタが起動する

ステップ2: Officeのレジストリキーを削除

以下の2つのレジストリキーを削除します。

1つ目のキー:

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office

手順:

  1. 左側のツリーから「HKEY_CURRENT_USER」を展開
  2. 「Software」を展開
  3. 「Microsoft」を展開
  4. 「Office」を右クリック
  5. 「削除」を選択
  6. 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリック

2つ目のキー:

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Office

手順:

  1. 左側のツリーから「HKEY_LOCAL_MACHINE」を展開
  2. 「Software」を展開
  3. 「Microsoft」を展開
  4. 「Office」を右クリック
  5. 「削除」を選択
  6. 確認メッセージが表示されたら「はい」をクリック

ステップ3: レジストリエディタを閉じて再起動

  1. レジストリエディタを閉じる
  2. パソコンを再起動する

注意点:
「Common」というフォルダが削除できずに残ることがありますが、通常は問題ありません。

アンインストールできない!よくあるトラブルと対処法

クリーンアンインストールを試しても、うまくいかないことがあります。そんなときの対処法をまとめました。

トラブル1: 「別のプログラムが使用中です」と表示される

原因:
バックグラウンドでOfficeのプロセスが動いている

対処法:

  1. 「Ctrl + Shift + Esc」を同時に押してタスクマネージャーを開く
  2. 「プロセス」タブを選択
  3. Office関連のプロセス(WINWORD.EXE、EXCEL.EXE、OUTLOOK.EXEなど)を探す
  4. 該当するプロセスを右クリックして「タスクの終了」をクリック
  5. すべてのOffice関連プロセスを終了させたら、再度アンインストールを試す

トラブル2: アンインストールツールが動作しない

原因:
ストアアプリ版のOfficeがインストールされている可能性がある

対処法:

  1. 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
  2. 「Microsoft Office Desktop Apps」を探す
  3. これが表示されている場合は、ストアアプリ版なので設定から削除する
  4. アンインストールサポートツールはストアアプリ版には使えない

トラブル3: 「アクセス許可がありません」と表示される

原因:
管理者権限でアンインストールを実行していない

対処法:

  1. アンインストールツールを右クリック
  2. 「管理者として実行」を選択
  3. ユーザーアカウント制御の確認画面で「はい」をクリック

トラブル4: アンインストール後もOfficeが残っている

原因:
複数のOfficeバージョンがインストールされている、または削除が不完全だった

対処法:

  1. もう一度アンインストールサポートツールを実行
  2. 表示されるすべてのOfficeバージョンにチェックを入れる
  3. それでも残る場合は、セーフモードでアンインストールを試す
  4. 最終手段としてレジストリの手動削除を検討

クリーンアンインストール後の再インストール方法

Officeを完全に削除したら、新しいOfficeをインストールしましょう。

Microsoft 365(サブスクリプション版)の場合

手順:

  1. ブラウザで「https://account.microsoft.com」にアクセス
  2. Microsoftアカウントでサインイン
  3. 「サービスとサブスクリプション」をクリック
  4. Microsoft 365の項目を探す
  5. 「インストール」ボタンをクリック
  6. 「Office のインストール」を選択
  7. インストーラーがダウンロードされる
  8. ダウンロードしたファイルを実行
  9. 画面の指示に従ってインストールを完了

買い切り版(Office 2024/2021/2019など)の場合

プロダクトキーを持っている場合:

  1. ブラウザで「https://setup.office.com」にアクセス
  2. Microsoftアカウントでサインイン(ない場合は作成)
  3. プロダクトキーを入力
  4. 「次へ」をクリック
  5. 国と言語を選択
  6. 「インストール」ボタンをクリック
  7. インストーラーがダウンロードされる
  8. ダウンロードしたファイルを実行
  9. 画面の指示に従ってインストールを完了

すでにアカウントに紐付けられている場合:

  1. ブラウザで「https://account.microsoft.com」にアクセス
  2. Microsoftアカウントでサインイン
  3. 「サービスとサブスクリプション」をクリック
  4. Officeの項目を探す
  5. 「インストール」ボタンをクリック
  6. インストーラーがダウンロードされる
  7. ダウンロードしたファイルを実行
  8. 画面の指示に従ってインストールを完了

よくある質問

Q1. クリーンアンインストールすると、作成した文書や表計算ファイルは消えますか?

A. いいえ、消えません。アンインストールで削除されるのはOfficeアプリケーション本体だけです。ただし、Officeがないとこれらのファイルを開けなくなるので、再インストールの予定がない場合は注意してください。

Q2. アンインストール後、もう一度同じOfficeをインストールできますか?

A. はい、できます。Microsoft 365の場合はアカウントに紐付けられているので何度でも再インストール可能です。買い切り版の場合も、プロダクトキーが有効であれば再インストールできます。

Q3. 複数のOfficeバージョンがインストールされている場合、すべて削除されますか?

A. アンインストールサポートツールを使う場合、削除するバージョンを選択できます。すべて削除したい場合は、すべてにチェックを入れてください。

Q4. Macでもクリーンアンインストールできますか?

A. Macの場合は手順が異なります。Microsoft公式サイトに「Mac 用の Office をアンインストールする」という専用のガイドがありますので、そちらを参照してください。

Q5. アンインストールにはどのくらい時間がかかりますか?

A. 通常のアンインストールは5~10分程度、アンインストールサポートツールを使った完全削除は10~20分程度が目安です。パソコンの性能やインストールされているOfficeのバージョンによって変わります。

まとめ:確実なクリーンアンインストールで新しいスタートを

Officeのクリーンアンインストール、思ったより簡単だったのではないでしょうか?

この記事のポイント:

  • 通常のアンインストールでは設定ファイルやレジストリ情報が残る
  • 完全に削除するには「アンインストールサポートツール」が最適
  • ツールはMicrosoft公式サイトから無料でダウンロードできる
  • 作成した文書ファイルは削除されないので安心
  • 削除できない場合はセーフモードや管理者権限で実行してみる

新しいバージョンのOfficeをインストールする前や、Officeのトラブルを根本から解決したいときは、ぜひクリーンアンインストールを試してみてください。

パソコンをまっさらな状態にして、快適なOffice環境を手に入れましょう!

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