iPadで画面を保存したいとき、スクリーンショット(スクショ)はとても便利な機能です。
「Webページの情報を残しておきたい」「アプリの画面を誰かに見せたい」「ゲームのハイスコアを記録したい」――こんな場面で、画面をそのまま画像として保存できるのがスクリーンショットです。
でも、「ボタンを同時押しするのが難しい」「もっと簡単に撮りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、iPadのスクリーンショットの基本的な撮り方から、便利な設定方法、知っておくと役立つテクニックまで、わかりやすく解説していきます。
スクリーンショットとは?

スクリーンショット(Screenshot)とは、画面に表示されている内容を画像として保存する機能のこと。「スクショ」「画面キャプチャ」とも呼ばれます。
撮影したスクリーンショットは、自動的に「写真」アプリに保存され、後から見返したり、メールやLINEで共有したりできます。
どんな時に便利?
スクリーンショットはこんな場面で活躍します。
- Webページの気になる情報を保存したい
- LINEやメッセージの重要なやり取りを記録したい
- ゲームのスコア画面を残したい
- アプリの設定画面を覚えておきたい
- エラーメッセージをサポートに送りたい
- レシピや地図を一時的に保存したい
基本的なスクリーンショットの撮り方
まずは基本となる、ボタンを使った撮影方法を覚えましょう。iPadの機種によって操作が少し違います。
Face ID搭載モデル(ホームボタンがないiPad)
最近のiPadは、ほとんどがこのタイプです。iPad Pro、最新のiPad Air、iPad miniなどが該当します。
撮影手順:
- 撮りたい画面を表示します
- トップボタンと音量ボタン(上または下)を同時に押します
- 両方のボタンをすぐに放します
成功すると、画面が一瞬白く光り、カメラのシャッター音が鳴ります。画面左下にサムネイル(小さなプレビュー画像)が表示されます。
うまくいかない場合のコツ:
- 音量ボタンを先に押しながら、トップボタンを押す
- または、トップボタンを先に押しながら、音量ボタンを押す
- 「完全に同時」じゃなくても大丈夫です。ほぼ同時ならOK
ホームボタン搭載モデル
無印iPadの一部など、古いモデルにはホームボタンがあります。
撮影手順:
- 撮りたい画面を表示します
- トップボタンとホームボタンを同時に押します
- 両方のボタンをすぐに放します
こちらも成功すると、画面が光って音が鳴り、左下にサムネイルが表示されます。
サムネイルの使い方
スクリーンショットを撮った直後に表示されるサムネイルは、タップすると編集画面が開きます。
- タップする → 編集・共有画面が開く
- 左にスワイプ → そのまま保存して閉じる
- 何もしない → 数秒後に自動的に保存される
もっと簡単!便利な撮影方法
ボタンの同時押しが難しい方のために、他にも便利な方法があります。
Apple Pencilで撮る方法
Apple Pencilを持っているなら、これが一番簡単かもしれません。
撮影手順:
- Apple Pencilで画面の左下または右下の隅から斜め上に向かってスワイプします
- 角から中央に向かって、さっとペンを動かすイメージです
これだけで、すぐにスクリーンショットが撮れます。ボタンを探す必要がないので、作業中でもスムーズに撮影できますよ。
AssistiveTouch機能を使う方法
画面上にボタンを表示して、タップするだけでスクリーンショットが撮れる方法です。ボタンが壊れている場合や、物理ボタンを押すのが難しい方におすすめです。
設定手順:
- 「設定」アプリを開きます
- 「アクセシビリティ」をタップします
- 「タッチ」を選択します
- 「AssistiveTouch」をタップします
- AssistiveTouchをオンにします
これで画面上に白い丸いボタンが表示されます。
スクリーンショット機能を追加する:
- 同じ画面で「最上位メニューをカスタマイズ」をタップします
- 「+」ボタンをタップして新しいアイコンを追加します
- 一覧から「スクリーンショット」を選択します
- 「完了」をタップします
または、もっと簡単な方法もあります。
- AssistiveTouchの設定画面で「シングルタップ」を選びます
- 一覧から「スクリーンショット」を選択します
これで、白いボタンを1回タップするだけでスクリーンショットが撮れるようになります。連続で何枚も撮りたい時にとても便利ですよ。
ポイント: この白いボタンは、スクリーンショットには写り込まないので安心してください!
Siriを使って音声で撮る方法
声だけでスクリーンショットを撮ることもできます。手がふさがっている時に便利です。
使い方:
- 「Hey Siri」または長押しでSiriを起動します
- 「スクリーンショットを撮って」と話しかけます
これだけで、自動的にスクリーンショットが撮影されます。
コーナースワイプ機能を使う方法
iPadOSの新しいバージョンでは、指で画面の隅をスワイプしてスクリーンショットを撮ることもできます。
設定手順(iPadOS 18以降):
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「ジェスチャ」を選択します
- 画面下部の「左下隅からスワイプ」または「右下隅からスワイプ」をタップします
- ドロップダウンメニューから「スクリーンショット」を選択します
これで、設定した隅から指でスワイプするだけで、スクリーンショットが撮れるようになります。
注意: この機能は、iPadOSのバージョンや設定によっては使えない場合があります。また、ウィンドウモードを無効にする必要がある場合もあります。
スクリーンショットの保存先と確認方法
撮影したスクリーンショットは、自動的に「写真」アプリに保存されます。
保存先の確認方法
- 「写真」アプリを開きます
- 画面下部の「アルバム」をタップします
- 下にスクロールして「メディアタイプ」セクションを探します
- 「スクリーンショット」をタップします
ここに、これまで撮影したすべてのスクリーンショットが時系列で並んでいます。一般の写真と混ざらないので、管理しやすくて便利ですよ。
すぐに削除したい場合
間違えて撮ってしまったスクリーンショットは、すぐに削除できます。
- 撮影直後に表示されるサムネイルをタップします
- 編集画面が開くので、左上のゴミ箱アイコンをタップします
- 「スクリーンショットを削除」を選択します
これで、写真アプリに保存される前に削除できます。
スクリーンショットの編集方法
撮影したスクリーンショットは、その場で編集できます。
基本的な編集機能
サムネイルをタップすると、編集画面が開きます。ここでできることは:
切り取り(トリミング):
画像の四隅に表示されるハンドル(黄色い丸)をドラッグすると、必要な部分だけを残せます。
マークアップツール:
画面上部のペンアイコンをタップすると、マークアップツールが使えます。
- ペン:手書きで線や文字を書き込めます
- 蛍光ペン:重要な部分をハイライトできます
- 消しゴム:書いたものを消せます
- なげなわツール:書いた部分を選択して移動や削除ができます
- ルーラー:まっすぐな線を引けます
テキストや図形を追加:
右上の「+」ボタンをタップすると:
- テキスト:文字を追加できます
- 署名:サインを入れられます
- 拡大鏡:特定の部分を拡大表示できます
- 図形:四角、丸、矢印などを追加できます
保存と共有
編集が終わったら:
- 左上の「完了」をタップします
- 以下から選択できます:
- 「”写真”に保存」:写真アプリに保存
- 「”ファイル”に保存」:ファイルアプリの好きな場所に保存
- 「コピー」:クリップボードにコピー
右上の共有ボタン(四角から矢印が出ているアイコン)をタップすれば、メール、メッセージ、LINE、AirDropなどで直接共有できます。
フルページスクリーンショットの撮り方

Webページ全体を1枚の画像として保存したい場合は、「フルページ」機能が便利です。
フルページスクリーンショットの手順
- Safariでウェブページを開きます
- 通常通りスクリーンショットを撮ります
- 左下に表示されるサムネイルをタップします
- 画面上部の「フルページ」タブをタップします
- 右側のプレビューで、全体を確認できます
- 「完了」をタップします
- 「PDFを”ファイル”に保存」を選択します
これで、スクロールが必要な長いページも、1つのPDFファイルとして保存できます。
注意: この機能はSafariでのみ使えます。他のブラウザアプリでは使えません。
スクリーンショット音を消す方法
電車の中や図書館など、静かな場所でスクリーンショットを撮りたい時、シャッター音が気になりますよね。
音を小さくする方法
日本国内向けのiPadでは、完全に音を消すことはできませんが、最小限に抑えることはできます。
方法1:音量を下げる
- 音量ボタンで音量を最小にします
- または、「設定」→「サウンド」で音量を調整します
最小にすると、ほぼ聞こえないレベルになります。
方法2:サイレントモード
サイドスイッチ(あるモデルの場合)でサイレントモードにすると、スクリーンショット音が小さくなります。
完全に無音にできない理由:
日本では、盗撮防止の観点から、カメラやスクリーンショットのシャッター音を完全に消す機能は提供されていません。これは法律に基づく仕様です。
画面収録(動画撮影)機能
静止画のスクリーンショットだけでなく、画面の動きを動画として記録することもできます。
画面収録の設定方法
最初に、コントロールセンターに画面収録ボタンを追加する必要があります。
- 「設定」アプリを開きます
- 「コントロールセンター」をタップします
- 「コントロールを追加」セクションを探します
- 「画面収録」の横にある緑の「+」ボタンをタップします
これで準備完了です。
画面収録の使い方
録画を開始:
- 画面右上から下にスワイプしてコントロールセンターを開きます
- ホームボタンがあるモデルは、画面下から上にスワイプ
- 録画ボタン(二重丸のアイコン)をタップします
- 3秒のカウントダウン後、録画が始まります
録画を停止:
- 画面上部の赤いステータスバーをタップします
- 「停止」を選択します
録画した動画は、写真アプリに自動的に保存されます。
スクリーンショットの表示設定を変更する
スクリーンショットを撮った後の表示方法は、好みに合わせて変更できます。
プレビュー表示の設定
デフォルトでは、スクリーンショットは左下に小さなサムネイルとして表示されますが、フルスクリーンで表示することもできます。
設定方法:
- 「設定」アプリを開きます
- 「一般」をタップします
- 「画面の取り込み」を選択します
- 「フルスクリーンプレビュー」のオン/オフを切り替えます
おすすめ設定:
- すぐに編集したい方 → フルスクリーンプレビューをオン
- 邪魔にならない方が良い方 → オフ(デフォルト)
よくあるトラブルと解決方法
スクリーンショットがうまく撮れない時の対処法をまとめました。
スクリーンショットが撮れない
原因1:ボタンのタイミングがずれている
ボタンを完全に同時に押そうとしすぎて、逆にタイミングがずれることがあります。
解決策:
- 片方のボタンを先に押してから、もう片方を押す
- 「ほぼ同時」で大丈夫です。完璧を目指さなくてOK
原因2:ボタンを長押ししている
ボタンを長く押しすぎると、別の機能(Siri起動や電源オフ)が作動してしまいます。
解決策:
- 押したらすぐに離す
- 「ポンッ」と軽く押すイメージで
原因3:ストレージが不足している
iPadの空き容量が少ないと、スクリーンショットが保存できません。
解決策:
- 「設定」→「一般」→「iPadストレージ」で空き容量を確認
- 不要な写真やアプリを削除して容量を確保
原因4:物理ボタンが故障している
ボタンが反応しない、または反応が悪い場合があります。
解決策:
- AssistiveTouch機能を使う(前述の設定を参照)
- Apple サポートに修理を依頼する
特定のアプリで撮影できない
一部のアプリでは、セキュリティや著作権保護のため、スクリーンショットが制限されています。
制限される主なアプリ:
- 動画配信サービス(Netflix、Amazon Prime Videoなど)
- 銀行アプリ
- 一部の電子書籍アプリ
- セキュリティを重視するアプリ
これらのアプリでスクリーンショットを撮ろうとすると、画面が真っ黒になったり、エラーメッセージが表示されたりします。これは正常な動作なので、諦めましょう。
スクリーンショットが保存されない
撮影できているのに、写真アプリに保存されない場合があります。
原因と解決策:
原因1:iCloudの設定
iCloud写真がオンになっていて、ネットワーク接続が不安定な場合、アップロードに失敗することがあります。
解決策:
- Wi-Fiに接続して、しばらく待つ
- 「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「写真」で設定を確認
原因2:スクリーンタイムの制限
スクリーンタイムの設定で、スクリーンショットが制限されている可能性があります。
解決策:
- 「設定」→「スクリーンタイム」を開く
- 「コンテンツとプライバシーの制限」を確認
- 必要に応じて制限を解除
Apple Pencilでスワイプしても反応しない
原因と解決策:
設定がオフになっている:
- 「設定」→「Apple Pencil」を開きます
- 「左下隅からスワイプ」または「右下隅からスワイプ」を確認します
- 「スクリーンショット」が選択されているか確認します
スワイプの仕方が違う:
- 画面の隅ギリギリからスワイプしてください
- 中央に向かって、斜めにさっと動かします
- ゆっくりすぎると反応しません
スクリーンショットアプリの活用
iPadの標準機能だけでなく、専用アプリを使うとさらに便利になります。
スクリーンショットアプリのメリット
- 複数のスクリーンショットを自動的に整理できる
- 縦に長いページを1枚の画像にまとめられる
- URLのブックマーク機能付き
- より高度な編集機能が使える
- カテゴリ分けして保存できる
おすすめの無料アプリ
多くのスクリーンショットアプリがApp Storeで無料で提供されています。「スクリーンショット」や「画面キャプチャ」で検索してみてください。
特に、長いWebページを1枚にまとめたい場合や、たくさんのスクリーンショットを整理したい場合に便利です。
まとめ
iPadのスクリーンショット機能について、詳しく解説してきました。
スクリーンショットの要点をおさらいしましょう:
基本の撮り方:
- Face ID搭載モデル:トップボタン + 音量ボタン
- ホームボタン搭載モデル:トップボタン + ホームボタン
便利な撮り方:
- Apple Pencilで隅からスワイプ
- AssistiveTouchでワンタップ
- Siriで音声コマンド
- コーナースワイプ設定(新しいiPadOS)
活用テクニック:
- フルページスクリーンショットでWebページ全体を保存
- マークアップツールで編集や書き込み
- 画面収録で動画として記録
- プレビュー表示の設定をカスタマイズ
トラブル対策:
- ボタンが使えない時はAssistiveTouchを活用
- 音を小さくするには音量を最小に
- 保存されない時はストレージ容量をチェック
スクリーンショットは、一度覚えてしまえば日常的に使える便利な機能です。特にAssistiveTouchを設定しておけば、ボタンの同時押しに苦労することもなくなります。
iPadで情報を記録したり共有したりする機会は多いので、この記事を参考に、自分に合った撮影方法を見つけてみてください。快適なiPadライフを楽しんでくださいね!

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